【人間】又吉直樹インタビュー|描いたのは青春の後@王様のブランチ

【人間】又吉直樹インタビュー

王様のブランチブックコーナー特集
(2019年10月12日放送)

10月10日発売、芥川賞作家・又吉直樹著【人間】を紹介。

3作目にして初の長編小説となる【人間】。

作家・又吉直樹さんにインタビュー。

【人間】が誕生したきっかけは……。

又吉直樹【人間】誕生のきっかけ

2015年、『火花』で芸人として初めて芥川賞を受賞。

326万部のベストセラーとなり、2017年には、桐谷健太&菅田将暉W主演で映画化もされました。

また2作目の『劇場』は、山崎賢人&松岡茉優出演で、2020年全国公開予定です。

新作【人間】には、これら過去の2作品が関わっているといいます。

生きている限り、バットエンドはない。
僕たちはまだ途中だ。

又吉直樹著『火花』

又吉さんは、『火花』で書いたこのセリフについて考えたそうです。

物語はそこで終わっても、主人公たちの人生はその後も続いていく。

それを考え始めたのが、【人間】の出発点になったとのこと。

『火花』や『劇場』では、若者たちの夢や挫折を描いたのに対し、【人間】では“青春のその後”に焦点をあてました。

又吉直樹さんの集大成とも言える【人間】のあらすじは……。

又吉直樹著【人間】のあらすじ

https://miruyomu.net/wp-content/uploads/2019/09/yomuco5.png
よむこ

【人間】は3章仕立てで構成されています。

第1章
永山19歳、青春時代で傷ついた日々

第2章
永山38歳、青春時代の苦い記憶と向き合う

第3章
永山のルーツをたしかめるため沖縄へ

「仲野太一って覚えてるよね?
もう知っているかもしれないけど、その仲野がとんでもないことになっています(笑)。」

又吉直樹著【人間】

38歳の誕生日、永山が昔の知人から受け取ったメール。

苦い記憶が呼び起こされた。

仲野太一とは、20年前、芸術家志望の若者たちが集まるシェアハウスで暮らしていた。

毎日、創作活動や議論を交わす環境で、仲を深めていったのが、絵本作家志望のめぐみ。

そんなシェアハウスの仲間たちとともに開いた個展。

永山の本だけが出版されることになり、めぐみやシェアハウスの住人たちとの確執が生まれだす。

「自分でなにも気づかないの?」

仲野の“ある”決定的な一言で完全に亀裂が生じてしまった。

そんなかつてシェアハウスで暮らした仲間、仲野に、今とんでもないことが起きているという。

仲野はコラムニストとなり、SNS上である芸人を攻撃、炎上してしまったのだ。

その芸人と永山は不思議な縁で出会うことになり……。

https://miruyomu.net/wp-content/uploads/2019/09/yomuco5.png
よむこ

青春時代の苦い体験、痛みを抱えて、大人になった人間たちは何を思うのか?

自分に問いかけたくなる一冊です。

【人間】又吉直樹さんにインタビュー@王様のブランチ

又吉直樹【人間】まさに人生そのものだった執筆中

「人間」は、又吉直樹さん初の新聞掲載作品。(毎日新聞)

掲載している9ヶ月間のスケジュールはギリギリ。

3~4ヶ月もの間、書いては出す、書いては出すの繰り返しだったそう。

2~3日前に自分が書いた原稿をみて「何?コレ?」と思ったこともしばしば。

それでも書き続けていった結果、よい方向に進むこともある。

と又吉さんは語っていました。

https://miruyomu.net/wp-content/uploads/2019/09/yomuco5.png
よむこ

書いて印刷に出してしまったら、取り返しはつかない。

「何しちゃったんだろう」と思うことがあっても、物語は続いていく。

まさに、人間の人生のようですね。

又吉直樹【人間】芸人・影島は又吉本人?

物語に出てくる芸人・影島は又吉さん本人?

新聞連載時に掲載された影島のイラスト。

ほぼ又吉さんの似顔絵だったのだそう。

それを見た又吉さんは「僕自身は思ってないけど、他の人から見たら、影島は自分なのだ」と思ったとか。

https://miruyomu.net/wp-content/uploads/2019/09/yomuco3.png
よむこ

影島がどんなキャラクターかというと?

影島は、コンビ「ポーズ」でお笑い活動を行うかたわら、文芸誌に小説を発表、芥川賞を受賞していた。
髪は頬にかかり……。

https://miruyomu.net/wp-content/uploads/2019/09/yomuco5.png
よむこ

誰がどうみても又吉さん!
ですよね 笑

又吉直樹【人間】 込めた思いは?

誰もが“何者か”になりたかった青春時代。

青春のその後を描いた【人間】。

又吉さんは込めた思いについて語ってくれました。

どうしても物語は劇的なことであったり青春時代が書かれていたりする。


でもそれ以外の時間も人間は生きてて、むしろそれ以外の時間の方が長かったりする。


その中で人間みたいなものが、もちろん全ては書けないですけど、自分から見た人間の一端のようなものが掴めたらいいな、と思って書きました。


僕にとっても大事な小説になったと思います。

又吉直樹著【人間】

created by Rinker
毎日新聞出版

又吉直樹 著【人間】の感想は?

【人間】を読んだ大友花恋さんの感想は……。

ストーリーが面白いのはもちろん、一文一文も面白い。
すごく新鮮な読書体験だった。
人間であることに一生懸命なのはみんな同じで、自分も一生懸命でありたい。
読み終わったあともずっとおもしろい小説!

と語っていました。

又吉直樹 著【人間】作家推薦コメント

人間は、愚かだけど生きているんじゃなくて、愚かだから生きている。
又吉さんは、人間の愚かさを信じているんだと思う。
そして、愛しているんだと思う。

直木賞作家・西加奈子

今後の又吉文学にとっての、重要な萌芽がいくつもある。
そのすべてが美しい。

芥川賞作家・中村文則

又吉直樹|書籍&動画情報

本|又吉直樹著【火花】

映画 |又吉直樹原作【火花】の動画配信

映画【火花】キャストと作品情報

公開年:2017年 製作国:日本 上映時間:120分
監督:板尾創路 原作:又吉直樹 脚本:板尾創路・豊田利晃 
出演:徳永菅田将暉神谷桐谷健太真樹木村文乃山下川谷修士大林三浦誠己鹿谷加藤諒

\\↓31日間お試し無料↓//
映画【火花】動画で観るならコチラ

又吉直樹著【劇場】

まとめ

https://miruyomu.net/wp-content/uploads/2019/08/Gd227YFMIq_wGQl1567260575_1567261320-1.jpg
管理人☆ことは

過去作2作品とも映画化されるなど何かと話題の又吉直樹作品。

【人間】も楽しみです。

また読んだら書評レビューまとめたいと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です