王様のブランチブックコーナー特集
(2020年3月14日放送)
直木賞作家・朝井リョウさんにインタビュー&朝井リョウ著【発注いただきました!】を紹介。
作家生活10周年を記念して、企業とのコラボ小説をまとめた一冊。
企業とのコラボ作品は、 キャンペーン 期間を過ぎると読まれなくなってしまう。
朝井リョウさんは、「毎回、真剣に書いて工夫もいっぱいしたのに、褒められ足りない!!!」
またぜひ読んで欲しい、 そんな思いから、一冊にまとめたそうですよ。
このページでわかること
この10年で書き留めた、有名企業から依頼の小説やエッセイを収録。
依頼した企業はこちら↓
森永製菓、アサヒビール、サッポロビール、JT、小学館「oggi」、朝日新聞出版、KADOKAWA、JRA、早稲田文学、集英社、朝日新聞名古屋報道センター、資生堂、銀座百点、小学館、朝日新聞、JA共済、など。
【発注いただきました!】には、小説14作品、エッセイ6作品が収録されています。
例えば↓
アサヒビールの発注は
「ウイスキーっておもしろい」を伝えられる小説。
原稿用紙30枚程度。
KADOKAWAの発注は
「別冊カドカワ総力特集aiko」のムック本に掲載するaikoの楽曲を題材とする短編小説。
などなど。
王様のブランチリポーターの小林麗菜さんは、「幕の内弁当のようなどこをとってもすごく面白い!」と感想を語っていました。
【発注いただきました!】は読みやすい構成となっています。
①企業から発注内容
↓↓↓
②作品
↓↓↓
③感想戦(後日談)
作品だけではなく、書く前から後日談まで、3段構えで楽しめます。
朝井リョウさんいわく
「読者の人が、小説の内容+この発注をどう乗り越えるんだろう、RPG(ロールプレイングゲーム)的な楽しみを得られたら良いな」
とのこと。
たしかに。
作家さん自身が好きなように書く小説とは違って、いろんな条件があって難しそう!
そんなコラボ作品ならではの苦労話も教えてくれました。
文字数が少なくて大変!
すごーく難しかったのが
収録作品で一番短い小説は、 2015年に手掛けた森永製菓ミルクキャラメルとのコラボ。
文字数たったの247文字!
なぜこんなに文字数が少ないかと言うと、キャラメルの箱の裏に掲載するため。
テーマは、読後に「いいよね、キャラメル」と思えるような心温まる内容であること。
朝井リョウさんが書き下ろした小説は↓↓↓
「タイムリミット」
受験勉強する“私”と“太一”。
休憩時間が長くなりすぎないように、一粒のキャラメルを食べ終える時間をタイムリミットとしている……。
甘くてほろ苦い青春ストーリー。
登場する“太一”は、 森永製菓創業者・森永太一郎氏の名前からとったとのこと。
朝井リョウさんは、発注した企業さん社員同士での“”内輪受けも狙っているんだとか。
たまに遠回しに「やめてください」と言われることもあるそうですが😅
もう一つ、苦労した作品がこちら↓
大泉洋さん主演で映画化されたアイアムアヒーロー。
その映画化を記念して、朝井リョウさんはじめ、名だたる作家が集結して出されたスピンオフ集。
(他、中山七里、藤野可織、下村敦史、葉真中顕、佐藤友哉、島本理生)
《小説・アイアムアヒーローの内容》
主人公・比呂美。
漫画原作の比呂美は、ゾンビに襲われる前、真司と付き合っていた。
ただ、なぜ比呂美は真司と付き合うことになったのかについて、はわかりません。
朝井リョウさんは、漫画では描かれていなかった二人の馴れ初めを小説にしました。
同級生の比呂美と真司は、同じ委員会に。
ある日、早退した比呂美を心配した真司がメールを送ったことから交流が始まります。
真司には紗衣という彼女がいました。
女王様気質の紗衣は、真司と比呂美の距離が縮まっていることを知り驚きの行動に。
朝井リョウさん、 この「アイアムアヒーロー」にも、かなり苦労されたとか。
漫画を読み込み、矛盾がおきないようにしたり、絵で表現されている部分を文章に書き起こしたり。
その分、この小説を気に入っているそうで、読者に「頑張ってね」と言われたいと語っていました。
朝井リョウさん、作家生活10周年記念に出された【発注いただきました!】
気になる方はぜひチェックしてみてくださいね☆
2009年、デビュー作「桐島、部活やめるってよ」で小説すばる新人賞受賞。
2013年戦後最年少の23歳、「何者」で直木賞受賞。
映画化されている作品もあります。
⇒【桐島、部活やめるってよ】あらすじ・キャスト・動画はコチラ
小説も映画も、トークも面白い朝井リョウさん。
気になる作品があったら、ぜひチェックしてみてくださいね😄