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「おじさま、あたいを恋人にして頂戴。
引用：蜜のあわれ公式サイト
短い人生なんだから、楽しいことでいっぱいにするべきよ」
「僕もとうとう金魚と寝ることになったかー」
昭和の日本。寝たきりの妻と暮らすある老作家（大杉漣）が、赤い服を着た赤子という名の少女（二階堂ふみ）と過ごしていた。赤子の正体は三年前に老作家が金魚売りから300円で買った金魚で、ある時から人の姿になって老作家と言葉を交わすようになっていた。奔放な赤子は老作家と戯れながら毎日を過ごしていたが、ある日、老作家の講演を見に行った先で白い着物を着た黒髪の女性・ゆり子（真木よう子）と出会う。ゆり子は、15年前に老作家に作品を見てもらったのだと語るが、後でそのことを老作家に尋ねると、その女性は12年前に死んでいると言うのだった。
原作は明治から昭和にかけて活躍した作家、室生犀星による小説を、「生きてるものはいないのか」「シャニダールの花」の石井岳龍監督が映画化。
老作家と金魚の交流という幻想的な内容で、老作家のモデルは室生犀星自身だと言われています。
『ツィゴイネルワイゼン』などで知られる鈴木清順監督が晩年に映画化を考えていたともされ、作品内では鈴木監督へのささやかなオマージュも見られます。
金魚を演じる二階堂ふみさんの妖しくキュートは振る舞いは評価が高く、エロティシズムを感じさせる本作において大きなインパクトを残しています。
映画【蜜のあわれ】を鑑賞した方のレビューをチェック♪
二階堂ふみさんの役がこどもなのか？大人なのか？
幻想的で違和感があって不思議な感じがしました。
二階堂ふみさんの髪形もミニキャラのようなマスコット人形のようなイメージを受けます。
なのに？相当のエロティシズムな関係を年老いた男性に求めるなんて、と思いました。
あってもいけない関係があって不定恋だと思われてロマンティックな設定があるのに私はどこか？認めたくない気がしました。
やはり日本人ってどこかにそんな気持ちをもって生きているのかなと思います。
どんな人であってもです。
金魚は発言も行動もかなり際どいのに全く汚かったりしなくて、かつ色合いが綺麗なので二階堂ふみさんの色気も引き立っていてとても良かったです。
１つの映画を3、4章くらいに分けていた点や、金魚と実写の分け方なども昔の文学作品を映画化する上では合っていたと思います。
大杉漣さんはやはりとてもいい俳優さんでした。
幽霊、金魚売り、芥川龍之介も文学の世界からそのまま出てきたような、かつ当時の色合いが見えるような（その時代を知っているわけではないですが…）そんな独特でユニークなキャラクター。
どの登場人物も憎めないいいキャラでした。
ヒロイン役の二階堂ふみちゃんがとにかく可愛らしい。どの衣装も赤い金魚をよく表していて、天真爛漫におどけてみたり妖艶に誘ってみたり、場面が変わるたび赤子に魅了されてしまいました。
そんな赤子に振り回されながらも愛おしくして仕方がないという様子の大杉漣さんも、ある意味とても可愛らしいです。
ただ、個性的な登場人物や抽象的なイメージのシーンも多くストーリーとしては少し分かりにくかったです。
原作が古い純文学なので忠実にするほど伝わりにくいのかもしれません。
万人受けはしない映画だと思いますが金魚の二階堂ふみちゃんは必見だと思います。
公開年：2016年 製作国：日本 上映時間：105分
《監督》
石井岳龍
《原作》
室生犀星
《脚本》
港岳彦
《キャスト》
