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《あらすじ》
脚本家である妻の音（霧島れいか）と幸せな日々を過ごしていた舞台俳優兼演出家の家福悠介（西島秀俊）だが、妻はある秘密を残したまま突然この世から消える。2年後、悠介はある演劇祭で演出を担当することになり、愛車のサーブで広島に向かう。口数の少ない専属ドライバーの渡利みさき（三浦透子）と時間を共有するうちに悠介は、それまで目を向けようとしなかったあることに気づかされる。
《見どころ》
村上春樹の短編小説を原作に描くヒューマンドラマ。妻を失い喪失感を抱えながら生きる主人公が、ある女性との出会いをきっかけに新たな一歩を踏み出す。『寝ても覚めても』などの濱口竜介が監督と脚本を手掛け、『きのう何食べた？』シリーズなどの西島秀俊が主人公、歌手で『21世紀の女の子』などで女優としても活動する三浦透子がヒロインを演じ、『運命じゃない人』などの霧島れいかや、『さんかく窓の外側は夜』などの岡田将生らが共演する。
引用：シネマトゥデイ『ドライブ・マイ・カー』
映画【ドライブ・マイ・カー】を鑑賞した方のレビューをチェック♪
ドラマも撮影もキャスティングも車も素晴らしい傑作（☆4.5/5.0）
三時間の上映時間がもっと長くてもよいと思えるほどの、非常に味わい深い作品。
西島秀俊の固いバリアーで常に身を守る男が、その無意味さを実感してゆくさまが素晴らしい。
その殻を破るきっかけとも言える、「いけ好かない男」役の岡田将生もこれまた、自身のイメージを活かす好演で、クライマックスの車中での長台詞シーンが印象に残る。
職業ドライバー役の三浦透子の、その意表をつく「とある漫画の主人公」オマージュの生い立ち設定も大胆不敵ですし、ラストの予想もつかなさも凄い。
（ムネ・46歳・パート）
観る人の心に寄り添う美しいシーンの数々（☆5.0/5.0）
映画「ドライブマイカー」は、全体的にかなり静かな印象の作品ですが、愛する妻を失った主人公・家福や災害によって母を亡くしたドライバーのみさきなど心に大きな傷を負った主人公たちに優しく寄り添うような美しい映像が素晴らしいです。
例えば、妻と不倫していた可能性のある男・高槻を問いただすような会話の後、家福とみさきが車のサンルーフを開け、二人で手を挙げてタバコを吸うシーンは、説明が無くても二人が心を通わせ良き理解者となっていることを暗示させるとても美しいシーンだと思います。
海外からの評価が高い事も頷ける素晴らしい作品でした。
（よしみ・32歳・会社員）
無心で没入し、登場人物たちと一緒に葛藤してしまう（☆4.0/5.0）
まるで小説を読んでいるような感覚。
約三時間の上映時間を小説を読み耽るかのように没頭してしまうほどのめり込める世界観が表現されています。
役者の方々の些細な表情などの演技はもちろん、登場人物の語りや遠くに聴こえる雨音、時に訪れる無音など、音にも非常に気を配って作られており、とても繊細で精緻な作りは、映画を見ているという感覚を忘れさせるほどです。
誰もがあえて触れない他人のブラックボックスを少しずつ触れて暖かく溶かしていくかのような内容、相手を理解しきれない恐怖心、傷つくことを恐れて何もできない葛藤とそれに向き合っていく過程がじっくり描かれており、一言で言い表せない何かを心にもたらします。
（ビトウ・28歳・会社員）
