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松竹ブロードキャスティングのオリジナル映画プロジェクトの第6弾！
（過去作品：『滝を見にいく』『恋人たち』『東京ウィンドオーケストラ』『心に吹く風』『ピンカートンに会いにいく』）

映画【鈴木家の嘘】を鑑賞した方のレビューをチェック♪

ひきこもりだった兄が自殺してからの物語です。
それを発見した母親はショックで倒れ、入院。
意識を取り戻した時には兄が自殺したことを忘れてしまっているのが悲しいです。
母の愛情というのは深く、事実を認めたくない防御本能のようなものでしょう。

妹がとっさについた嘘。
「アルゼンチンに働きにいっている」というそれ。始めはうまくごまかせていたのですが、やがてそれは破綻していきます。

この作品に好感を持てる点は「兄の死を受け入れて、家族で幸せに生きる決意をしました」で終わらせないところ。
兄の死を母が知るのは物語でも中盤なのです。

家族が自死したときの、残された家族の痛みが描かれている作品です。

「鈴木家の嘘」は、ひきこもりだった長男が自殺したことから始まるお話。
それを発見した母が倒れてしまい、意識不明に。

その後回復するのですが「長男が自殺した」という事実を忘れているのが切ないです。
とっさについた「嘘」は「お兄ちゃんはアルゼンチンで働いている」というもの。
家族がつてを頼って、その設定をなんとかするために右往左往する姿が面白いです。
嘘がばれるのが物語の中盤なのがいいです。

子を亡くした母の悲しみ、兄に対して罪悪感と怒りを感じている妹の悲しみが描かれており、家族愛について考えさせられました。

母のためにみんなが嘘をつく…、洋画でもそういう話がありましたね。
それってすごく悲しい話ですが、どこかコミカルでした。

また、この鈴木家の人々を演じている役者さんが、みんな味がある人ばかりなので、ずっと見ていられるって感じです。

特に鈴木家の父親である岸部一徳さんがいいですね。彼は相棒のときからもういい味出しすぎてて、大好きな役者さんです。
どこか情けなくて、いとおしい父親になってました。

でも、最初のほうがちょっとだらだら進んでいて、飽きちゃうところもありました。
もう少し、短くてもよかったかもしれません。