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《あらすじ》
そんなまいに母親が薦めたのは、彼女が大好きなおばあちゃん(サチ・パーカー)の家でしばらく過ごしてみるというものだった。
まいやお母さんが「西の魔女」と呼ぶ長年日本に住むイギリス人のおばあちゃんのお家は、自然に囲まれた静かな一軒家。
まいのことをあたたかく迎え入れてくれたおばあちゃんから、まいは「魔女の手ほどき」を受けるのだった。
梨木香歩によるロングセラー小説を、長崎俊一監督のもとで実写映画化した作品です。
不登校になってしまった中学生の少女が、自然と共に静かに暮らすイギリス人のおばあちゃんの元で、魔女になる為の修行と称して、生きていくうえで大切なことを学びながら心を通わせていく様子を温かく描いたファンタジードラマ作品です。
西の魔女と呼ばれる存在であるおばあちゃんによる言葉のひとつひとつが非常に印象深く、不思議と心の中に浸透していく様子はさながら魔法のようです。
映画【西の魔女が死んだ】を鑑賞した方のレビューをチェック♪
梨木香歩の原作が大好きで、映画化を楽しみにしていました。
原作の優しいおばあちゃんの家が、温かくおしゃれに演出されていて良かったです。
手嶌葵の「虹」も、素朴で、主人公の中学生の女の子の気持ちが、まっすぐな歌詞で歌われています。
生きることに疲れてしまった子供の気持ちを、叱りもせず、甘やかしもせず、大きな心で包み込んでくれるような映画です。
誰もが経験するような小さな出来事を丁寧に描いているところがいいです。
大げさなセリフやできごとがないからこそ、自然の風景や女の子の気持ちなどの繊細な表現が生き生きとして見えます。
この作品を、映画で見る前に原作本も読んでいて、内容とあらすじは知っていましたが、改めて映像で見ると、またその自然の美しさや登場人物の表情などで、さらにイメージが広がりました。
主人公である少女の思春期の葛藤や難しさを、西の魔女である祖母が、日々の生活を共にする中で、凛とした厳しさと優しさで少しずつほぐしていくシーンが淡々と描かれていて、すごく和みました。
特別にセンセーショナルな事件は起こらないのだけど、毎日の生活の中に沢山の豊かさや発見があるんだよと、そっと教えてくれる素敵な作品でした。
多感な時期にある出来事から、学校に行けなくなってしまった主人公でした。
物理的にそこから離れて、西の魔女と呼ばれる祖母のところに身を寄せます。
そこで、丁寧に生活することを学ぶ主人公、だんだんと変わっていきます。
そしてまた自分の家に帰って普通の生活を送り始めた主人公は、祖母のこと、祖母の家であったことを忘れていきます。
それは悪いことではないけれど、親である私にとっては少し切なくなりました。
ある日祖母の家に出入りしてくれていた人から祖母の訃報がはいります。そこで主人公が見たものは、涙が止まりませんでした。
原作を4、5周しているほどの大ファンです。
最初の感想は、おばあちゃんもお母さんも細い・・・(特におばあちゃんそんな感じだったの?)でした。
ただ、配役に関しては原作の先入観がなければ、こういうこういう感じなのかも、と途中で慣れてきます。
よかったところは、とにかく、背景の森林や、おばあちゃんの家の再現度が絶妙で、憧れのあの家が本当にあるんだ!と感動しました。
清里にあるというロケ地にはいつか行ってみたいです。
まだ見学できるのかな。
主人公の少女まいが過ごすことになるおばあちゃんの家の世界観に、とにかく癒されます。
早く寝て早く起きる。
庭には自家栽培のハーブが咲き、朝はニワトリ小屋に卵を取りに行く。
そんな世間の喧騒から離れた時間に追われない生活は、観ているだけでものんびりとした気持ちになれます。
現代人の私達はパソコンもスマホも使わない生活など早々出来ないものですが、この映画を観ている間だけは、その非日常の世界へトリップして、おばあちゃんと一緒に優しい気持ちで過ごすことが出来ます。
そして作品を見終えてホッとしている自分に、「あれ、自分は疲れていたのかな?」と気付かされました。
公開年:2008年 製作国:日本 上映時間:115分
《監督》
長崎俊一
《原作》
梨木香歩
『西の魔女が死んだ』
《脚本》
矢沢由美 長崎俊一
《キャスト》
サチ・パーカー 高橋真悠 りょう 大森南朋 木村祐一 高橋克実 諏訪太朗