映画【ディアーディアー】フル動画観るならココ※無料配信情報

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何か不都合があると、必ず原因他人論にするというダメな大人の物語。
とはいえ、この意識はどんなに立派な人でも持ち合わせている感覚でもあります。

そんな感情がある中で、真逆の性格の三兄妹。
何かと衝突する３人を見ていると、全く他人事には思えませんでした。

そんな感じで物語は進んでいくので、序盤はとても面白かったです。
ユーモアも良くて、それぞれの痛みが伝わってきました。

ただ、後半になると、その感情がエスカレートしてしまい、ドロドロしたものになっていったと思います。
ここまで話をエスカレートさせない方が、むしろ良かったのかもしれないと思いました。

主役の3兄弟にすごく惹かれました。
田舎の悪いところが全部出ていて、この兄弟もここじゃなきゃこんな感じじゃなかったのかなとか思いました。

歩けば知り合いに会うとか嫌ですよね。
でも、まあ、鹿のせいにしているから、それも悪いと思いますが…。

ともかく、なんかみんながそうしちゃうような、ちょっとそっちは違うよってことをしちゃう人たちで、それが切ないし、でもどこかおもしろいという、
いいコメディでした。

中村ゆりさんら主演の3人がとても素敵でした。

登場人物のうらぶれ感が凄まじく、とても良い。
中村ゆりのエロさや斉藤陽一郎の病んだオーラ、桐生コウジなんてリアリティの塊のよう。
そんな彼らがどうにもこうにも上手くいかない。
にっちもさっちもな状況に追い込まれていく・・・。

タッチは重くなく、ユーモラスだが、抱えている闇は真っ向から描いているように感じた。
後半のドタバタは余りにも痛々しいが、日本映画らしいラストの曖昧さが心地よい。
田舎を舞台にした群像劇の佳作。