映画【パラサイト~半地下の家族~】鑑賞しました。
こちらのページでは、映画【パラサイト~半地下の家族~】の感想・レビューを、核心に触れない程度のネタバレも含めつつ、書いています。
ガッツリネタバレはイヤだけど、ざっくり内容を把握したいという方は、ぜひおつきあいください☆
このページでわかること
映画【パラサイト~半地下の家族~】は、第92回アカデミー賞4部門受賞!
- 作品賞
- 監督賞
- 脚本賞
- 国際長編映画賞
アジア圏映画ではもちろんのこと、英語以外の言語での作品賞受賞は、史上初!
また、カンヌ国際映画祭でも、最高賞であるパルムドール受賞しています。
全員無職、“半地下の住宅”に住む貧乏一家キム家。
長男ギウが、“高台の豪邸”に住む大金持ちパク家の娘の家庭教師として採用されたのをきっかけに、父、母、妹とキム家全員が、パク家に雇われパラサイト(寄生)していく。
4人が家族であることを隠し、パク家から給料をもらうことで、家族の暮らしは少しずつ豊かになり始める。
ある日金持ち家族が、息子の誕生日を祝うため、キャンプにでかけた。
主(あるじ)の留守をいいことにキム一家は、豪邸を占拠。
庭でくつろいだり、シャワーを浴びたり、ソファに寝そべったり。
まるで我が家のようにくつろぐキム一家。
リビングでの宴会中、予期せぬ訪問者が現れ、事態は急変!
貧乏家族が金持ち家族の家に入り込み、金持ち家族の弱みを握り乗っ取って、立場逆転! とか、
金持ち家族の留守中、家で宴会してたら、みつかって修羅場に。(※なるっちゃなるけど、そうきたか、って感じでした)
……みたいな想像してたのですが、全然違いました😅
以前は建築法で義務付けらていましたが、1989年に解除。
半地下は、賃貸物件として貸し出され、低所得者に普及しました。
“半地下”という性質上、家の中で一番高い位置にあるのがトイレだったり(水圧の関係上)、目線の先で酔っぱらいが立ちションしていたり。
住居としては暮らしにくい環境。
ポン・ジュノ監督と韓国の名俳優・ソン・ガンホがタッグを組むのは、「殺人の追憶」「グエムルカン漢柄の怪物」「スノーピアサー」に続き、これで4作目!
公開日:2020年1月20日 製作国:韓国 上映時間:132分
監督・脚本:ポン・ジュノ
出演:ソン・ガンホ、チャン・ヘジン、チェ・ウシク、パク・ソダム、イ・ソンギュン、チョ・ヨジョン、チョン・ジソ、チョン・ヒョンジュン、イ・ジョンウン、パク・ソジュン 他 他
- 父キム・ギテク(ソン・ガンホ)⇒貧乏一家の家長、「計画がある」が口癖
- 母キム・チュンスク(チャン・ヘジン)⇒ギテクの妻で元ハンマー投げのメダリスト
- 兄キム・ギウ(チェ・ウシク)⇒ギテクの長男で大学受験4回失敗、“受験のプロ”
- 妹キム・ギジョン(パク・ソダム)⇒ギテクの美大に行きたいが予備校に行けずスキルだけが伸びる
- 社長パク・ドンイク(イ・ソンギュン)⇒IT企業の社長
- 奥様パク・ヨンギョ(チョ・ヨジョン)⇒パク社長の妻。純粋で人を信じやすくキム家にあっさり騙される
- 娘パク・ダヘ(チョン・ジソ)⇒女子高生、家庭教師であるギウに恋している。
- 息子パク・ダソン(チョン・ヒョンジュン)⇒いたずら好きで個性的。あるトラウマがある。匂いに敏感。
他、 パク社長宅の家政婦 ムングァン役にイ・ジョンウン。
ギウの友人でエリート大学生、パク家の家庭教師代行を頼んだミニョク役をパク・ソジュンが演じています。
ミニョクは映画の冒頭少ししか出てきませんが、ギウにとっては憧れの存在。
またミニョクからもらった“ 山水景石 ”は、最初から最後まで象徴的な役割を果たしています。
映画【パラサイト~半地下の家族~】
ことはの感想をざっくり3つにまとめると……。
いろいろな要素が詰まった
カテゴライズできない物語
ちりばめられる
格差社会のメタファ
“山水景石”と“ニオイ”
ソン・ガンホだけじゃない
魅力的すぎる俳優陣
私の感想を一つずつ書いていきますね☆
彼らは初めから“寄生虫”であったわけではありません。 彼らは私たちの隣人で、友人で、そして同僚だったのにも関わらず、絶壁の端に押しやられてしまっただけです。 回避不能な出来事に陥っていく、普通の人々を描いたこの映画は「道化師のいないコメディ」「悪役のいない悲劇」であり、激しくもつれあい、階段から真っ逆さまに転げ落ちていきます。 この止めることのできない猛烈な悲喜劇に、みなさまをご招待いたします。(監督:ポン・ジュノ)
引用: http://www.parasite-mv.jp/staff.html
パラサイト~半地下の家族~のストーリーは、難しくありません。
ですが、一言では語れない、いろいろな要素が盛り込まれています。
“半地下の家族”キム家が、金持ち家族パク家に寄生するまでは、全員が詐欺師のよう、金持ち家族の奥様の騙されっぷりも滑稽で、ブラックユーモアたっぷり。
このままドタバタブラックコメディで進んでいくかと思いきや、予期せぬ訪問者登場で物語は一変、ホラー&サスペンスの様相を呈してきます。
そしてヒューマン・ドラマの要素もあります。
物語全般を通して描かれている、キム家の家族愛。
人を騙して仕事にありつく、から始まる一連の出来事は、褒められたものではありません。
ですが、キム家なりに生活を維持していこうと、一致団結する姿。
父親の事業(台湾カステラ店廃業)の失敗のせいで貧乏な暮らしをしているのに、父親を責めることなど一切なく、父を大切に思い尊重している息子。
なぜこんな仲良し家族が、救いようのない選択をするしかなかったのか?
韓国の格差社会が原因であり、その視点から見れば社会派作品とも言えます。
2時間のなかによくこれだけ盛り込めたなと思います。
どこにフォーカスして観るかは、受け取る側それぞれですが、私は、「社会派ブラックコメディ」と感じました。
パラサイト~半地下の家族~には、さまざまな伏線やメタファーが張り巡らされています。
一番わかりやすいのは、坂道や階段といった“上下”があるもの。
“上”は富裕層、“下”は貧困層。
高台には豪邸に住むパク家、半地下には貧困層のキム家。
半地下というのは、半分だけ地下、少なくとも半分上は地上が見える。
半地下よりさらに下には闇深い世界が😱?!
エリートの友人ミニョクからギウに贈られた、金運や合格運をもたらすという“山水景石”。
石を見た時、母・チュンスクは、あからさまにがっかりし「食べ物がよかった」と本音を漏らします。
裕福な家庭では、ラッキーアイテムあるいは観賞用として価値を持つ立派な石の置物も、キム家にとっては不釣り合いに思えます。
しかし、ギウはその石に価値を見出し、大切に扱います。
実際に石を手に入れてから、ミニョクの代わりに家庭教師の職につき、ミニョクが恋しているパク家の娘・ダヘに好かれ、家族までパク家に潜り込むことに成功しました。
大雨で半地下の家が水没、ギウが脱出の際、持ち出したのは、お金でもなくパソコンでもなく、この石。
ギウが覚悟をもって“ある行動”を起こす時にも、“山水景石”を持っていきます。
しかし、逆にこの石がギウにとって仇となってしまうのですが……。
石は、ギウにとって富や成功の象徴だったのでしょうか。
大雨後、避難所の体育館で、父・ギテクになぜ石を持っているのか、と聞かれます。
ギウは、「(石が)僕にくっついてくるんだ」と答えていました。
石を手放してしまったら、“富との接点”もなくしてしまうと感じているのかな?と私は解釈しました。
身なりや言葉遣いをどれだけ取り繕っても隠しきれないのがニオイ。
キム一家は、パク家で働いている時は、家族であることを隠しています。
しかし、パク家の息子・ダソンは、運転手として働くギテクと、家政婦として働くチュンスクが同じニオイであると指摘します。
半地下に戻り、キム家の面々が、「洗剤を変える?」「柔軟剤を変える?」と話し合う中、妹・ギジョンは、「半地下から出ればいい」と言い放ちます。
逆に言えば、“半地下から出なければ取れないニオイ”が彼らには染み付いている、ということです。
直接的にパク家の人々が、従業員であるキム家の人々に差別的な言葉を発することはありません。
ですが劇中、パク家が自分たちには存在しない“ニオイ ”に嫌悪感を示すシーンが度々出てきます。
この“ ニオイ ”が、圧倒的格差、貧困の象徴であり、ニオイがトリガーとなって取り返しのつかないことが起きてしまいます。
ソン・ガンホの映画にハズレ無し!
今回も、見事の顔芸?を披露。
ソン・ガンホ以外の演者さんたちももちろん素晴らしかった!
印象に残ったシーンをご紹介😊
⇒ソン・ガンホ出演作品(タクシー運転手 ~約束は海を越えて~ ・殺人の追憶 ・スノーピアサー ・グエムル 漢江の怪物 ・密偵 ・弁護人 など。)
ラストショットの表情に、なんともいえない気持ちになりました。
⇒チェ・ウシク出演作品(新感染ファイナルエクスプレス ・ときめきプリンセス婚活記 ・ビッグマッチ ・特命、彼女を守れ! ・10-TEN など。)
⇒パク・ソダム出演作品(ビューティフル・マインド~愛が起こした奇跡~ ・シンデレラと4人の騎士<ナイト> ・初めてだから など。)
個人的には、チェ・ウシクの演技、すご~く良かった。
ギウの心情の変化が、物言わなくても伝わってくるし、愛おしくなってしまいました。
鑑賞後
何時間でも
語り合いたくなる
映画
観終わったあと、語りたくなることいっぱい!の映画です。
伏線が回収についても語り合えるし、「あのシーンはこう思う」とか、「あれは○○を象徴している!」とか。
ハラハラ、ドキドキ、ブラックコメディの面白さも楽しめ、家族の絆も感じられる。社会派作品の側面もあるし、観て損はない映画かなって私は思いました。
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