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長崎の港町から、大学進学のために状況した18歳の横道世之介(高良健吾)。
いわゆる“イケてる”男子ではなかったが、屈託のない笑顔、純朴で明るい人柄で、みんなに愛されていた。
倉持(池松壮亮)や加藤(綾野剛)といった友達や、浮世離れした社長令嬢・祥子(吉高由里子)と付き合うなど、充実した青春時代を送っていた。
あれから16年、世之介たちは別々の道を歩んでいたのだが……。

原作は、「悪人」「怒り」なども映画化された吉田修一氏の同名小説。
毎日新聞で連載されていた作品の実写映画化です。

監督は、「南極料理人」「キツツキと雨」などでメガホンを取った沖田修一監督。
観終わったあとどこか心が温かくなる、世之介のことが好きになる、そんな魅力がある映画です。
『蛇にピアス』で共演した、高良健吾さんと吉高由里子さんが主人公&ヒロインを演じました。

映画【横道世之介】を鑑賞した方のレビューをチェック♪

横道世之介の青春時代、一緒に過ごした仲間たち。
大人になって、世之介を振り返る仲間たちの様子から、いかに世之介が魅力的な人物だったか、愛されていたのか伝わってきて、少し切なくもなりますが心が温まりました。
この作品の主題歌が、アジアンカンフージェネレーションが担当していてこの映画にぴったりな歌詞で最後の最後まで楽しめました。

原作を読んでいたため、内容を知っている上で見ました。
ほぼほぼ原作どおりに物語が進んでいったように感じますが、過去の回想と現在が映像で見るほうがわかりやすく感じられてよかったです。
自分の知らない年代の新宿の景色など、昔の雰囲気を楽しめたのも良かったです。
ヒロイン役が吉高由里子さんでしたが、正直自分のイメージしていたヒロインとは違うように感じました。
ですが、作品としてはとても素晴らしいものに仕上がっていたと思います。
原作も良いですが、個人的には映画の方がおすすめです。

1980年代後半、世間ではバブルに沸き、若者も高級志向に走る風潮がある中、長崎県から大学入学のために上京してきた素朴なひとりの若者のおかしくて切ないストーリーが身に沁みます。
高良健吾も世之介のイメージにぴったりです。
2008年4月から毎日新聞に掲載され、そちらも毎日楽しく読んでいたのですが、映画化された作品のほうも原作の空気感がうまく表現されていて、登場する自動車や店舗の雰囲気が自分の青春時代と重なり、一段と感情移入しながら楽しめました。
