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《あらすじ》
ある日、千太郎の店に吉井徳江(樹木希林)という女性が現れて、この店で働かせてほしいと千太郎に懇願してくる。
彼女の採用を決めると、徳江の作った粒あんのおいしさは評判となり、店は大繁盛。
失敗して潰れたどら焼きを貰いに来たワカナ(内田伽羅)という高校生とも仲良くなっていた矢先、徳江がかつてハンセン病を患っていたといううわさが流れ始めた。
詩人、作家、ミュージシャンなど多岐にわたった活動をしているドリアン助川による原作小説を、「萌の朱雀」「殯の森」の河瀬直美監督のもと実写映画化した作品です。
ハンセン病を患っていた元患者が、自身の尊厳を失うことなく生きようとする姿と、そんな彼女を取り巻く人たちとの交流を繊細に描いたヒューマンドラマ映画になっています。
物語の核となる、美味しいあんを作る謎多き老婆を樹木希林が演じ、ワカナ役には樹木希林の孫娘が起用されています。
映画【あん】を鑑賞した方のレビューをチェック♪
河瀬監督が生み出す自然の神秘的なパワーを感じさせる世界観はそのままに、差別や蔑視、かたや人の優しさや勇気を綴った社会派の作品でした。
徳江さんが作ったあんこはただ美味しいだけではなく、苦い想いをしてきた人生を乗り越えた強さが詰まっていて、俯きがちな千太郎の心に刺さったのではないでしょうか。
あのどら焼きを食べたわけではないのに、まるで常連客のような感覚になりました。
鑑賞者が物語に同化してしまうくらいの説得力と親近感がこの作品にはあると思います。
ストーリーの素晴らしさはもちろんのこと、樹木さんと永瀬さんの演技なしにこれほどの名作は生まれなかったことでしょう。
世間の理不尽さがとても辛い話でした。
それまではどら焼き屋の店長と雇われたおばあさんののどかな交流の話だったのに、そのギャップに驚きです。
やはり、樹木希林さんは素晴らしい役者さんですね。
少しのセリフ、いやセリフがないところでも感情が読み取れます。
切ない話でしたが、楽しい瞬間もあり何度も見たくなります。私はもともとどら焼きが好きなのですが、この映画を見るとますますどら焼きが食べたくなります。
どんな食べ物にせよ、、こだわるってだいじだなとおもいました。
樹木希林主演の名作です。
おばあさんになってから主演をやるなんてすごすぎる。
希林さんにしかできない役です。
一つ一つの表情や仕草に人間味があって、映像にくぎ付けになります。
ハンセン病の差別という物語の背景をそこまで重く感じさせず、個々の人間の物語をしっかり描いています。
生きづらさを抱える人が、寄り添って支えていく姿に、自然と心を打たれ泣けてきます。
お友達役の市原悦子さんとのシーンが最高!年をとっても、気の合う友達を大切に生きていきたいと思わせてくれる映画です。
私が観てきた中で、ヒューマン映画としてはダントツのオススメ作品です!
樹木希林さんの演技はさすが。
何も悪いことをしてないのに、ライ病で虐げられてきた苦しさが滲み出ている。
どら春に来る中高生の女の子たちを眩しそうに見るシーンは胸が苦しくなった。
生きる理由って、道徳の授業や大人から『人の役に立つ人間になる』と押し付けられることが多くて、重たくて嫌だった。
でもこの映画が、幼少時からの抑圧から解放してくれた。
障害、病気がテーマの重い映画と思わず、みんなに観てほしい作品です。
公開年:2015年 製作国:日本 上映時間:113分
《監督・脚本》
《原作》
ドリアン助川
『あん』
《キャスト》
樹木希林 永瀬正敏 内田伽羅 市原悦子佳子市原悦子 水野美紀 仲野太賀 兼松若人 浅田美代子